マンション管理士の試験、合格率の高低を問うと?
マンション管理士の合格率
マンション管理士の志望者は、通信講座を慎重に選定して受験勉強に真摯に励むことが理想だと考えられています。
マンション管理士の試験は難易度が高くて、適当な気分で勉強してはほぼ間違いなく命取りとなってしまうのです。
それではマンション管理士の合格率はどれくらい低いのでしょうか。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格基準点? |
---|---|---|---|---|
2015年度 | 14,092人 | 1,158人 | 8.2% | 38点 |
2016年度 | 13,737人 | 1,101人 | 8.0% | 35点 |
2017年度 | 13,037人 | 1,168人 | 9.0% | 36点 |
2018年度 | 12,389人 | 975人 | 7.9% | 38点 |
2019年度 | 13,961人 | 991人 | 8.2% | 37点 |
マンション管理士の過去数年間の合格率を引用すると、2016年度は8.0%でした。
2017年度は9.0%という計算結果が発表されています。
そして2019年度は8.2%でした。
8%を少し超える程度の合格率が連続していますが、これはただのまぐれなんかではありません。
マンション管理士の試験は例年、7%台~9%台の間でばかり推移してきたのです。
ようするに、平均すると8%台になるだろうと憶測できる状況なのですね。
100人受験者が集まっても、その中からたったの8人しか合格できないとなると、難易度はやはり高いとはとても書けないでしょう。
合格率は毎年、これからシビアなままだろうと推測するしかありません。
このような結果になるのは、マンション管理士は試験問題がすべて四択で、合格率の操作がしやすいという性質を持っていることが大きいでしょう。
要するに試験を運営する団体の意志が強く働いているのです。
しかし、ただ難しいだけではありません。
合格率が上がることもないと同時に、大きく下がってしまったことはこれまでに一度もありません。
これは、難しい問題が並ぶと同時にその難易度がほどほどに手加減されていることを意味します。
それと、マンション管理士に合格したい人たちは、がんばったらその分が報われるということでもあるでしょう。
年齢別の合格率
年齢 | 受験申込者数 | 受験者数 | 受験率 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
~29歳 | 1,353(9.5%) | 1,114(9.0%) | 82.3% | 85(8.7%) | 7.6% |
30歳~39歳 | 2,564(18.0%) | 2,119(17.1%) | 82.6% | 218(22.4%) | 10.3% |
40歳~49歳 | 3,577(25.1%) | 3,059(24.7%) | 85.5% | 272(27.9%) | 8.9% |
50歳~59歳 | 3,583(25.2%) | 3,210(25.9%) | 89.6% | 240(24.6%) | 7.5% |
60歳~ | 3,150(22.1%) | 2,887(23.3%) | 91.7% | 160(16.4%) | 5.5% |
合計 | 14,227(100.0%) | 12,389(100.0%) | 87.1% | 975(100.0%) | 7.9% |
建築・不動産業界で働く人の受験者多数
マンション管理士の試験の難易度を推し量る場合には、受験者の年齢層を把握しておくことも大事です。
上記の「データ2」です。
注目していただきたい事実は、受験者の中心層が30代・40代・50代の広い範囲にまたがっていることです。
どの世代も受験者数は5000人を超えほぼ横並びです。
またこの3世代の合格率もほぼ同じです。
この数値は一体何を意味しているでしょうか?
国家資格を取得して独立を目指すのは、その決心を30代、遅くて40代にするのが一般的ではないでしょうか?
しかしマンション管理士の試験に関しては、50代も中心的な受験者層なのです。
答えから先に言いますと、この資格で生計を立てるつもりはなく、マンション管理組合のリーダー的な存在として、マンション管理士の資格を活かしたい思いの年配層が、50代以降には多いということです。
いわゆる組合員による「マンションの自主管理」という方向を目指している受験者層も多いのです。
マンションの運営・維持には、当然ながら高額なお金が必要になります。
「住まいは安全・快適に維持したいが、なるべく懐は痛ませたくない」。
そのような思いが働くのは自然のことでしょう。
しかし、私がお伝えしたい各論は、年配者の受験者が多いということではありません。
そのような受験者のなかには、長い間、建築や不動産、また法律が関係する仕事に従事した方々が少なくないということです。
ですから50代・60代の合格率も必然的に高いものになります。
またこのことは、40代、30代へと年齢層を下りていっても同じことが当てはまります。
つまりこの資格試験は、そもそもマンション管理士を目指すに相応しい素地を持つ人がたくさん受験をしている資格だということです。
そのような背景があって、合格率7~8%の難関試験であるという認識が必要だと管理人は思っています。